3 スペンサーの乗ったNS500と戦績
スペンサーが使用したマシンはフレーム番号NS500F-3001とNS500F-3002の2台と思われる。写真からするとシーズン途中でフレームを交換した可能性が高いが、その場合もフレーム番号は変えなかったのだろう。
第1戦南アフリカGP
左は上左端の、中は上右の、いずれもスイングアーム後端を拡大したものだが、形状からするとカーボンファイバー素材をアルミ材でくるんだもの、あるいは塗装したものと思われる。 プラクティスでは1分26秒60でスペンサー(右:3002)がポール。レースでも2周目にトップに立つとそのまま独走し優勝、1分26秒43の最速ラップも記録した。ロバーツはスタートで出遅れ、追い上げたものの2位。 |
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3001 | 3002 |
第2戦フランスGP
プラクティスでスペンサーは1分37秒04で2位、ポールはロバーツで1分36秒80。
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第3戦イタリアGP
第4戦ドイツGP
第5戦スペインGP
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第6戦オーストリアGP
プラクティスではロバーツが1分17秒89でポール、スペンサーは1分18秒93で2位。レースではロバーツがスタートでやや出遅れたものの4周目にトップに立ち独走。スペンサーは2位を維持していたが、コンロッド折損でリタイア。最速ラップはランディ・マモラ(スズキ)の1分18秒11。
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第7戦ユーゴスラビアGP
プラクティスではスペンサーが1分32秒271でポール、ロバーツは1分32秒562で2位。
スタートではロバーツの0W70になかなか火が入らず大きく出遅れ、その間のスペンサーが独走し優勝。ロバーツは追い上げるもののスペンサーから26秒あまり遅れた4位がやっとだった。最速ラップはスペンサーの1分33秒36だった。
左はレース中の3001。スイングアームはカーボンファイバー製である。ホンダの福井氏によるとこのレースから130PSの新仕様(従来は127PS)エンジンが投入されたとのことである。
第8戦オランダGP
プラクティスではスペンサーは2分48秒59で2位、ポールは2分48秒52のロバーツ。
レースではスペンサーがスタートからトップに立つが、ロバーツは出遅れた。しかし、ロバーツが追い上げ、中盤にトップ立ち、片山に追い上げられたもののそのままゴール。スペンサーは3位だった。最速ラップはロバーツの2分47秒47。
左はプラクティス中の3002(レース使用車)。テールカウルに冷却気導入口が設けられた。第6戦時は不明。スイングアームはカーボンファイバー製。
第9戦ベルギーGP
プラクティスではスペンサーが2分32秒70でポール、ロバーツは2分32秒79で2位。レースではスペンサーが飛び出し、ロバーツが追うといういつもの展開だったが、終盤に入るころ、ロバーツがトップに立ちそのまま独走して優勝。スペンサーは2位だった。最速ラップはロバーツの2分32秒42。 左はレース中の3002。スイングアームはカーボンファイバー製と思われる。右は3001。 |