日本GPの興奮

 ホンダのウェブサイト中の記事である。

http://www.honda.co.jp/WGP/spcontents2010/japangp/01/

〇「公式練習にはヤマハの片山義美、本橋明泰、伊藤史朗が出走したものの、決勝は欠場。決勝はHondaワークス3台のみのレースとなり」

 この文ではヤマハの3人が欠場したからホンダ3人のレースになったと読めるのではないか。公式練習では11人が走っている。なお、ヤマハでは松島弘規も走っている。

〇「1965年にはHondaに乗るマイク・ヘイルウッドが2分28秒9という圧倒的な記録に塗り替える」

 「Honda」は「MVアグスタ」の誤り。1965年日本GP、ヘイルウッドは250tでホンダ、350tでMVアグスタに乗ったが、2分28秒9を記録したのは350tクラス。

〇「(350tの結果)最高ラップ 2分36秒4 ジム・レッドマン Honda」

 250tの結果がそのまま記載されている。
 

http://www.honda.co.jp/WGP/spcontents2010/japangp/01/index2.html

〇「50ccと125ccはすでにスズキがチャンピオンを決めていたが」

 メーカータイトルはスズキのものになっていたが、より重要な個人タイトルはまだ決まっていなかった。

〇「シーズン途中から開発に専念していた50ccと125ccのニューマシンを登場させ」

 そもそもホンダは最終戦日本GP以外出場していないので、「シーズン途中から」ではなく「シーズンを通じて」。125tクラスではシーズン途中からニューマシンの開発が始まったが、125tクラスの出場は続けていたので、「専念していた」は意味不明。

〇(http://www.honda.co.jp/WGP/spcontents2010/japangp/01/images/02_b.jpg の写真説明)1963年 ジム・レッドマン(350t)」

 「1965年 山下護佑(350cc)」の誤り。

〇「(250tクラス)単気筒のモリーニはアンダーパワーでもすこぶる軽量で、曲がりくねったテクニカルコースではモリーニに分があった」

 高速コースのホッケンハイム、モンツァでモリーニが優勝しているが・・・

〇「スタート直後の1コーナーでRZ63IIのデグナーが転倒し炎上するというアクシデント」

 デグナーが転倒したのはS字入口コーナーの1つ手前のコーナー立ち上がり。こちらの写真で手前に写っているライダーがS字に進入していること、奥のデグナーが転倒していることが分る。このコーナーは正確には「3コーナー」。ホームストレート終わりにある最初のコーナーは100Rで70R・60Rが続くが、60Rが3コーナー。ただ、70Rと60Rは連続しているので、2つ合わせて「2コーナー」と呼ぶことも間違いではないとは思うし、100R・70R・60Rを合わせて1コーナーと呼ぶのもそんなにおかしくはないと思う。ただ、http://www.honda.co.jp/WGP/spcontents2010/japangp/01/index2.html で「デグナーが転倒した立体交差手前の右コーナー・当時の第10カーブ右80Rを「デグナー(カーブ)」と呼ぶ所以になった」の「第10カーブ」はこれらのコーナーを3つのコーナーに数えた結果。連続した記事中くらいは数え方を統一した方がよい。あるいはライター氏はデグナーが転倒した場所を本当に第1コーナー(100R)と考えていたのかもしれない。

〇「(50ccの結果)増田俊市」

 増田俊吉の誤り。
 

http://www.honda.co.jp/WGP/spcontents2010/japangp/01/index3.html

〇「ヤマハも水冷2気筒のRA75を投入しており」

 RA75は単気筒で、2気筒はRA97。

〇「(125t5気筒・RC148について)最高出力は34ps/20,500rpm、リッターあたり270psに到達していた」

 「世界二輪グランプリレースに出場したホンダ レース用エンジンの開発史」(八木静夫、1994HONDA R&D Technical Review)によると、RC148の出力は31.5PS/19250rpm。

〇「9段ミッションの新型マシン、RT95をこの日本GPで投入してきたスズキ勢を退け」

 「RT95」は「RT65の誤り」

〇「シーズン後半でHondaのエースライダーだったレッドマンが転倒・負傷し数戦を欠場してしまった事が大きく響き」

 レッドマンは第1戦USGPを欠場、第2戦ドイツでは250tレース前の350tレースで転倒負傷し250tを欠場、第3戦スペインでは プラクティスを走るものの決勝は不出場、この3戦、いずれもヤマハのリードが優勝してしまった。その後、第9戦チェコまでの6レースではリード3勝、レッドマン3勝だったが、第10戦アルスターGPでは250ccクラスの前に行われた350ccクラスでレッドマンが転倒し負傷、250tクラスを欠場 、その250tクラスでリードが優勝して個人、メーカータイトルが決定した。

 むしろ序盤の3戦を欠場したことが大きく響いたのであり、「後半で〜数戦を欠場してしまったことが大きく響き」は誤り。

〇「2位となったHondaとレッドマンはポイント上でMVと同点、優勝回数の多さで辛くもタイトルを獲得したのである」

 ・メーカータイトルに関しては、全9戦のメーカー別優勝回数はホンダ4、MV4、ヤワ1なので、「優勝回数の多さ」は 誤り。正解は「2位入賞回数」。
 ・個人タイトルに関しては、レッドマン38点、アゴスチーニ32点なので、「Hondaとレッドマン」のレッドマンは蛇足。

〇「RC115=2気筒DOHC4バルブは、13.6ps/20,500rpmというスペックを誇り」

 「世界二輪グランプリレースに出場したホンダ レース用エンジンの開発史」(八木静夫、1994HONDA R&D Technical Review)
によると、RC115は12.8PS/19250rpm、RC116は13.7PS/21000rpm。

〇「(50ccクラスの結果の6位 伊藤晶 スズキ」

 スズキはHondaの誤り。

〇「(125ccの結果のライダー名)矢沢康晴、松島宏典」

 湯沢康治、松島弘規の誤り。

〇「(125ccの結果:5位のタイム)53分09秒2」

 53分08秒3の誤り。

〇「(250tの結果・3位のタイム)1時間03分35秒6」

 1時間03分45秒6の誤り。

〇「(350cの結果)最速ラップ 2分34秒3 ルイジ・タベリ Honda」

  125tと同じ結果が記載されている。

 

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